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一万人の第九

さて、今年も一万人の第九の季節がやってきました!
コチラは去年の映像です♪
去年はPACと仙台フィルさん、京響さんとの合体オーケストラでとても華やかで楽しかったです。
今年は残念ながら、PACオケとエキストラの方達のみですが、今年も一万人の歌声と共に素晴らしい感動を世の中にお届けいたします!

日本で第九は最もよく演奏されるクラシックのレパートリーの一つだと聞きますが、私はドイツにいたせいか?去年まで演奏をした事がありませんでした。
去年初めて演奏したのは神戸室内合奏団さんでボッセ先生の指揮でした。あの夜の事は忘れられません。あの日は私にとって初めての第九。そしてボッセ先生にとっては最後の第九となりました。

コンサート当日のゲネプロでボッセ先生がこう仰られたのです。
(一言一句までは覚えていないので内容は大体です)
”今日第九を初めて演奏するメンバーが何人かいると聞きました。私にとってはおそらく今日が生涯で最後の第九となるでしょう。もう数えきれないほど何度もこの作品を向き合ってきましたが、今日も、初めて演奏するような新鮮な気持ちでコンサートを迎えたいと思います。”

そのボッセ先生の言葉が私の脳裏にしっかりと今でも焼き付いています。

あの日のコンサートで私は本番中に後光が差してきたように見えました。
ボッセ先生のお姿とベートーヴェンのこの作品があまりにも神々しく感じられたのです。

ベートーヴェンの作品は本当にどれも内容が濃く、その一音一音に至るまで強い思い、意思みたいなものが込められています。彼の歩んだ壮絶な人生、苦悩、そして彼の最大の魅力である希望、それらがぎっしり詰まった彼の作品はどれも大作といっていいくらいですが、特にこの第九は特別だと思います。彼の人生、人格、全てが曲に詰め込まれている気がして彼のその苦労と優しさに涙がでてきます。

そしてそのクライマックスの喜びの歌を日本人一万人が集結してドイツ語で歌うのです!
なんともいえない力強さ、団結、救い、希望を生み出すのです。

去年、佐渡監督と打ち上げの席で少しお話させて頂いた時に、”監督、私、次回合唱に参加したいです!”って言ったら、監督は笑ってらっしゃいましたが、私は本気です!笑
あの一万人の中の一人になって歌ってみたいな〜と思います。PACのメンバー卒業したら、次回歌でこっそり参加しようかな。。。。なんて企んでみたり。。。。


とにかく、これだけの人が集まって一つの事を作り出すというのは本当に素晴らしいことだと思います。今年も張り切って演奏します!明日から大阪城ホールで練習です。


テレビでの放送はまたお知らせ致します〜♪
by nana-cello | 2012-11-29 21:53
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